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心と身体のリセット習慣

イライラを味方に変える!アンガーコントロール入門①

本格的な夏の暑さで、ついイライラしてしまうことはありませんか?実は「怒り」という感情は、しくみを知って上手にコントロールすることで、自分を成長させる味方につけることができます。今回はメンタルセラピストの丸山直樹先生に、怒りのメカニズムと具体的な対処法について教えていただきました。心身の健康を守るためのヒントを探っていきましょう。

心と身体のリセット習慣

〜怒りの正体とコントロール術〜

日常に潜む「イライラ」の種

暑さが本格化する7月。気温の上昇とともに、なんとなくイライラしやすくなったり、いつもなら気にならないことに腹が立ったりした経験はないでしょうか。

実は「怒り」は誰にでもある自然な感情です。しかし、その感情に振り回されてしまうと、人間関係や健康に悪影響を及ぼすこともあります。一方で、「怒り」を上手にコントロールできれば、自分を成長させるエネルギーに変えることもできます。
皆さんの中で、「今まで生きてきて、イライラしたことなんて一度たりとも無い!」なんていう人はいますか? もしそんな人がいたら逆に正常ではないかもしれません(笑)。

  • ● お客さまから理不尽なクレームを受けた
  • ● 行列に横入りした人に注意をしたら逆ギレされた
  • ● 取っておいたプリンを勝手に妹に食べられた…などなど
日常には「イライラ」の種がたくさんあります。これらの「怒り」に対して、我々はどのように向き合っていけばいいのでしょうか。そもそも「怒り」って何なのでしょうか。


                                                 日常に潜む「イライラ」の種

                                            怒りが身体に与える影響

怒りが身体に与える影響

人は怒るとどうなるのでしょう。怒りが身体に与える影響として、以下の症状が挙げられます。

  • ● 心拍と血圧の上昇:鼓動が速くなるのと同時に、血管が収縮し血圧が上昇する。→心筋梗塞や脳卒中の危険度の増加
  • ● 呼吸が速くなる:呼吸が速く、そして浅くなる。→筋肉の酸欠により、筋肉の過緊張(緊張性頭痛や肩こり)
  • ● ストレス:コルチゾールやアドレナリンが分泌される。→ストレス性の胃痛や胃潰瘍などの発症
そう考えると、身体に与える影響としては、「怒り」は『悪』なのでしょうね。しかし、すべての「怒り」が『悪』なのでしょうか? もちろんそうではありません。「怒り」の処理の仕方によって、あなた自身に大きなプラスのエネルギーに変換することができます。このコラムを通してそのノウハウをぜひ身に付けて、ストレスの少ない日常を送っていただきたいと思います。

ではまず、「怒り」がどのように生まれるのか、そのしくみから見ていきましょう。

「怒り」は二次感情である

まず、「怒り」というのはどこから発生するのでしょう。一方的に相手側にすべての原因があると思っている人が多いのではないでしょうか。「怒り」はそれ単体で発動するモノではありません。いきなり理不尽なことをされても即怒りに直結はしませんよね。感情としては、まず「何で?」という疑問が来てから怒りへと移行していきます。つまり「怒り」とは二次感情なのです。あなたに二次感情が芽生える前には、必ず一次感情(不安や心配、悲しみなど)を経由するということになります。

ということは、「怒り」はそれを感じる直前の『あなた自身の中にある一次感情』次第である、とも言えます。「怒り」の発動原因で一次感情以外には、『譲れない価値観』も挙げられます。「人は○○であるべき!」とか、「どうしてそんな考え方をするんだ!」などの自己中心的な「価値観の押し付け」は、自らの怒りの感情を誘発し、相手にも不快感を与えます。柔軟な思考こそが「怒り」のストレスからの解放になり、円滑なコミュニケーションを築くためのポイントになってくるでしょう。

では、発動してしまった「怒り」をどのようにすれば鎮めることができるのでしょうか。ここからは、怒りが湧き上がったときに役立つ具体的な対処法を見ていきましょう。

発動してしまった「怒り」を鎮める4つのテクニック

人は怒りを感じると「交感神経」が優位になり、興奮状態になります。不健康な興奮状態を一刻も早く鎮めるためのテクニックを4つ紹介しましょう。

  • 1. 大きく深呼吸をする
    「イライラしたら深呼吸をしなさい!」って言葉を耳にしたことはありませんか? 呼吸には、自律神経(交感神経と副交感神経)を整える働きがあります。深呼吸をして優位に働き過ぎている交感神経を抑えていきます。

  • 2. 数を数える
    脳が怒りに占領されている時間は10秒前後です。ゆっくりと数をかぞえることで怒りが収まるのを待ちましょう。さらに計算を取り入れると、脳を使うのでより効果的に落ち着くことができます。

  • 3. 楽しみに意識を向ける
    「怒り」の対象にロックオンされた意識を、ポジティブな出来事に向けていきましょう。意識を他に向けることで「怒り」からのロック解除を目指してください。

  • 4. 怒り度数をセルフチェックする
    身体的な痛みを確認するときにも使われるテクニックですが、現状の怒りが10点満点中何点かをセルフチェックします。考えることで怒りに集中していた意識が分散されます。
「怒り」の状態から抜け出す方法は、上記以外にも色々あります。ただ基本的には「怒り」に向いた意識を自らの意志で他に向ける、というのが真髄ということになります。つまり、「自己コントロール力」が求められるということです。言い方を変えれば、怒りやすい人は「自己コントロール」が苦手な人とも解釈できますが、皆さんはどう思われますか?


                                             発動してしまった「怒り」を鎮める4つのテクニック

\ ポイントまとめ /

●身体への悪影響を知る:
怒りは心拍数や血圧を上昇させ、ストレスホルモンを分泌させるなど、健康に悪影響を及ぼします。
●怒りは「二次感情」:
怒りの前には不安や悲しみなどの「一次感情」があり、自分の価値観の押し付けが怒りを誘発します。
●意識を他に向ける:
怒りが湧いた時は、深呼吸や数を数えるなどして、意識を意図的に別の方向へ逸らすことが大切です。
10歳若がえり隊

アンガーコントロールの目的は、単に「怒らなくなること」ではありません。
次回は、「怒り」をどのように自分の成長や行動のエネルギーへ変えていくのかについて詳しくお話しします。

情報提供: 日本統合医学協会
日本統合医学協会認定 メンタルセラピスト
丸山直樹