秋の自然の恵み、まつぼっくりがアロマを楽しむ素敵な道具になることをご存知ですか? 今回は、この身近な素材を使った天然ディフューザーを深掘りします。そのルーツは中世ヨーロッパのポマンダーにあり。歴史と季節感が融合した、手軽でおしゃれな「自然と香りの暮らし」をご紹介します。
11月になると、落ち葉の道で見つかる「まつぼっくり」は、実はアロマを楽しむための天然ディフューザーとして活用できます。乾いたまつぼっくりに、お好きなエッセンシャルオイルを数滴たらすだけで、香りをやさしく広げてくれるのです。これは、手軽にお金をかけずに、自然の恵みを使って香りを取り入れる素晴らしい方法です。
そして、この「自然素材に香りをまとわせる」という発想には、興味深いルーツがあります。中世ヨーロッパで魔除けや健康のお守りとして使われていた「ポマンダー」です。現代のポマンダーは、オレンジなどの果実にクローブなどのハーブを刺して乾燥させることで、爽やかな柑橘と温かいスパイスの香りを融合させた、ナチュラルな芳香剤として親しまれています。
まつぼっくりに香りを染み込ませる使い方は、このポマンダーの精神に通じています。例えば、気分を明るくしたい時には、季節を問わず取り入れやすいオレンジやマンダリンなどの柑橘系がおすすめです。また、シナモンやクローブなどの温かいスパイス系を組み合わせれば、秋から冬にかけての季節感を演出できます。
乾燥させたまつぼっくりは長期間香りが持続するため、玄関やリビングに置いて楽しむほか、飾り紐をつけてツリーオーナメントとして、秋から冬にかけての暮らしを彩るものにもなります。
\ ポイントまとめ /
執筆:特定非営利活動法人 日本統合医学協会 白水 雅子