年末年始の楽しい食事は、体重増加の心配がつきものですよね。食事の誘惑が多い時期でも、無理な我慢は必要ありません。実は、食べる「量」や「内容」を気にしすぎるよりも、「食べ方」のちょっとした工夫のほうが、体調と体型を保つ秘訣になります!
今日から実践できる、年末年始の飲食の誘惑に負けない「食べ方の知恵」をご紹介します。
12月。忘年会やクリスマスなど楽しい予定が続き、つい食べすぎてしまう季節です。「今年こそ気をつけよう」と思っても、気づけば胃腸が重く、身体がだるい…そんな経験はありませんか?
でも実は、“何を食べるか”よりも“どう食べるか”のほうが、年末太りを左右します。そんな研究結果をいくつかご紹介しましょう。
最も手軽な知恵は「食べる順番」。最初に野菜を食べる“ベジファースト”は、血糖値の急上昇を防ぎ、脂肪の蓄積を抑える効果があることが多くの研究で確認されています。「野菜から食べる」「一汁三菜を基本に」「よく噛む」ことが、年末年始太りを防ぎ、胃腸の負担を軽減することに役立ちます。
特に「よく噛む」ことは重要です。これは満腹中枢を刺激して食べすぎを防ぐだけでなく、消化を助け、さらに食事誘発性体熱産生(DIT)を高めてくれます。つまり、よく噛むほど代謝が上がり、同じ食事量でも脂肪が燃えやすくなるということ。「よく噛む人ほど太りにくい」というのは本当の話なのです。
また、「食べ過ぎた翌日は抜く」よりも、「整える」ことが大切。朝は白湯で胃腸を温め、昼は野菜や豆腐、魚など“リセット食”を意識しましょう。味噌や納豆などの発酵食品は腸内環境を整え、乱れた消化機能をやさしく回復してくれます。
\ ポイントまとめ /
執筆:特定非営利活動法人 日本統合医学協会 白水 雅子
【参考文献】
・厚生労働省『日本人の食事摂取基準2025』
・日本統合医学協会『健康長寿栄養学講座』
・国立国際医療研究センター:食物繊維と生活習慣病リスク研究