2019/2/28(木)
自分を超える
メンタルと食の力
競泳オリンピックメダリスト/スポーツジャーナリスト
松田 丈志さん
松田 丈志
競泳オリンピックメダリスト・スポーツジャーナリスト
宮崎県延岡市出身。4歳から水泳を始める。
2004年アテネ五輪400m自由形で40年ぶりに決勝進出。
2008年北京五輪200mバタフライで銅メダルを獲得。
2012年ロンドン五輪200mバタフライで銅メダル、400mメドレーリレーで銀メダルを獲得。
2016年リオ五輪800mフリーリレーで52年振りの銅メダルを獲得。
現在はスポーツジャーナリスト、講演など幅広く活動中。
数字で結果がでる水泳にのめりこんだ幼少期
4歳から水泳を始めた松田さん。練習した分タイムが縮まり、それが数字に表れるおもしろさにのめりこんだそう。
小学校2年生の時に岩崎恭子さんの活躍をみて、金メダルを取れば日本中が賞賛してくれるという様子に憧れた。「当時は岩崎恭子に勝つ!と思っていました」と懐かしそうに笑う。
幼少期から二人三脚で歩んできた久世コーチについては「初めて会ったときは怖そうだなと思ったけれど、本当に怖かった(笑)でも厳しさの中に愛情と熱意が伝わってきたので、子ども心にこの人の言うことを聞けば、もっともっと速くなれるんじゃないかと思わせてくれるコーチでした」と振り返る。
練習環境と行動について
「たとえばオーストラリアやアメリカにいってトップ選手と練習をする。そこで学んできたノウハウを持ち帰って自分の場所・拠点で応用して、実践するのが楽しかった。ただ、骨格などそもそも体が違うので、同じことをやっていたらほぼ勝てない。世界で戦うにはノウハウを吸収しつつも、それを自分の次元に変えていくという作業はやりましたね」自分が憧れる人、すごいなと思う選手がいたら、会いに行って生で泳ぎを見たり、チャンスがあれば話しかけるという行動だけでも大きく変わってくると、意識と行動の両面からポイントを聞き、参加者は大きくうなづく。
北島康介さんのように“応援される人”を目指して
初のオリンピック、アテネから帰国した時のこと。「宮崎でテレビを見ていたら、北島康介選手の金メダルを取った瞬間が放送されていて、ドキッとする瞬間が流れたんです。康介さんを応援する日本代表チームが写って、選手・コーチ・スタッフが涙を流して喜んでいたんですよ。これだけ康介さんの金メダルを代表チームのみんなが願ってたんだって・・・一方で僕はこれだけの熱量をもって応援されたかなとドキッとしたんですね」。周りから応援され、その力を自分の力に変えられる選手こそ、オリンピックの舞台で輝けるのだと感じ“日本代表の中で必ず自分の応援者を作っていく”と誓い、松田さんは次の北京に挑んだという。
食事を変えると体は簡単に変わる!
幼少期は好き嫌いはまったくなく、ご飯だったら基本どんぶり3杯などよく食べる子で、中・高時代は牛乳を1日に2.5リットル飲んでいたという。今回のメニューの1つである“納豆たまごかけごはん”が好物で現役時代もほぼ毎日食べていたとのこと。「ご飯が糖質で、卵がアミノ酸・脂質、納豆もタンパク質ですからこれは理想的な食事だと思います」とその良さを分析。運動を頑張るよりも食事を変えたほうが体は簡単に変わることを実感し、食事を突き詰めていくようになったと、自身の体験から具体的な例を話してくれました。
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